「磯の嫌われ者、アイゴを食べる」

食性により海藻を食い荒らし、鋭い棘と毒で漁師の手を傷つける嫌われ者のアイゴ。

食べると独特の臭いがする。そのアイゴを食べるということは磯焼けを防ぎ、

地域の新しい食材としての特産を作るということ。

しかし簡単には食すことができない。自社の設備で究極的に臭みを取り除く。

これこそが「琥珀あいご」なのである。

アイゴとは

南方系の魚で、沖縄などでは稚魚を塩漬けにしたもの(スクガラス)を食す文化があります。アイゴは背鰭、腹鰭、臀鰭の棘に毒があり、刺されるとジンジンとした痛みが出ます。興奮状態になると体色が濃くなり、落ち着いた状態では金色の様な琥珀色になります。

アイゴはアワビやサザエの餌となる海藻を盛んに食べ、磯焼けの引き金となっています。また独特の磯臭さと鰭の毒棘が原因で市場に出回らないことが多い魚です(愛媛では買い手が付かないので漁獲しても逃す事が多い)。さらに温暖化の影響で海水温の上昇と共に生息域を広げ勢力は拡大するばかり。

この問題魚に、経済的な価値を付加し、継続的に美味しく食することが今後の漁業の発展にも繋がるものだと期待して止みません。

アイゴを食べる!

とにかく臭いと敬遠されるアイゴ。

その臭みを限界まで取り除き美味しく食べられるように仕立てたものが「琥珀あいご」となります。季節や個体による身質の差異はあるが基本的に白〜やや飴色がかった白身であり、もっちりとした歯応えが特徴。

調理方法は「刺身」「焼き魚」「干物」「唐揚げ」「天ぷら」「煮物」など多岐に渡ります。

薄切りにした刺身の上に生玉ねぎと味噌をのせ醤油をつけて食べるという食べ方を漁師の方より教えてもらいました。もちろん日本酒や焼酎との相性も良く、地酒とのコラボレーションなど高い可能性を秘めており今後の展開に期待が持てます。